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ショパール マニュファクチュール創設20周年 成熟と革新の軌跡

2016年11月7日、スイスのフルリエに世界中から時計ジャーナリストたちが集まった。ショパール マニュファクチュール創設20周年記念モデル「LUC フル ストライク」のワールドプレミアムに参加するためだ。会場の最前列に座っているのはショイフレ家の人々。そしてショパールの技術陣やデザイナー、スーパーコピー腕時計営業担当者たちが立錐の余地もなく会場全体を取り巻いている。ショパール共同社長であるカール-フリードリッヒ・ショイフレ氏、次いでデザインを担当したギィ・ボーブ氏の説明の後、その新しいミニッツリピーターがお披露目となった。


 まず見せられたのは、時計全体の図面。目を引いたのは巨大なハンマーと、それに比してコンパクトなリピーター機構、そしてリピーターを操作するリュウズのボタンである。大きなハンマーから想像するに、ショパールは大きな音量を与えたかったのだろう。しかしリピーター機構が小さいため、ハンマーを動かすためのトルクは捻出できないのではないか。またボタン操作ということは、リピーター専用のゼンマイを持つソヌリ型のリピーターのはずだ。やはりリピーター機構に割くスペースは小さくなるだろう。ゼンマイのトルクは捻出できるが、半面、リピーター機構はさらに小さくなる。となれば、それに比例して、理論上音は小さくなるだろう。


 しかし筆者の予想は完全に裏切られた。ショパールの技術陣は、スペースを食うリピーターシステムを垂直に積み重ねることで、リピーターを小型化したのである。加えて彼らは、音を改善すべく、ゴングをスティールではなくサファイアクリスタルで成形した。しかも音響効果を高めるため、風防とゴングを一体成形するという凝りようだ。



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